新卒と中途の中間ポジションという位置づけが「第二新卒」です。新卒よりは経験があるものの、新卒とあまり変わらない年代ということもあり、第二新卒として転職活動していく中で、面接に不安を感じている方も多いのではないでしょうか?
「どのようなことを質問されるのか?」「面接官がどこに着目しているのか?」等、新卒とは違った第二新卒の面接独自のポイントを理解した上で準備をしていく必要があります。
質問の意図を把握した上で的確に答え、求められるスキルをしっかりアピールできるように、ここでは第二新卒の面接において、面接官がチェックするしていること、よく聞かれる質問と回答例、面接で注意すべきポイントについて解説していきます。
【第二新卒向け】面接で聞かれる質問と回答例6選
1.第二新卒の面接で面接官がチェックすること
新卒とそこまで年齢が変わらないのに、第二新卒を求める会社は多くあります。新卒と第二新卒の違いは「社会人経験がある」ということです。社会人経験があると言っても、長くても3年なので業務知識については新卒とほとんど変わりません。第二新卒の募集は前職の業務実績やスキルよりも、入社後の伸びしろを期待するポテンシャル採用というポジションになります。
なので、面接の受け答えにおいても、面接官にポテンシャルがあると判断される為に押さえておくポイントを把握しておきましょう。 面接官が面接中にチェックしていることは主に5つあります。
なので、面接の受け答えにおいても、面接官にポテンシャルがあると判断される為に押さえておくポイントを把握しておきましょう。 面接官が面接中にチェックしていることは主に5つあります。
1.社会人として基本的なビジネスマナー
<面接で見られるビジネスマナー>
ポテンシャル採用において最重視されるのは仕事のスキルや知識よりも人間性です。面接官は、面接中の立ち振る舞いや言動、顔の表情等からどのような人柄なのか判断しています。身だしなみが整っておらず清潔感がなかったり、表情が暗かったり適切な言葉使いができていなかったりすると、一気にマイナス印象になってしまいます。
面接前には、スーツに皺がないか、髪の毛やメイクは乱れていないかを確認し、面接中は相手の目を見て、明るくハキハキと挨拶や返事をするといった基本マナーを出来るようにしておきましょう。基本が出来ていないと他に突出したスキルがあっても面接官に評価されませんので、自分が出来ているのかどうかを今一度確認しておきましょう。
2.仕事に対する熱意があるのか
「入社してからどのように成長していきたいか」、「どのように活躍していきたいのか」を具体例を用いて面接官にアピールする姿勢が重要です。
社会人としてスキルや経験が浅いことは面接官も理解しています。面接では前職の経験を関連させて、「次の職場ではどうしたいのか」という熱い思いを伝えましょう。
伝え方としては、「~を頑張ります」や「~為に尽力します」等と抽象的な気持ちを伝えることは適切ではありません。
「○○万円の売上を上げて、御社の利益に貢献します」や「月間の顧客数を●●倍にして、売上に繋げたい」など具体的な数字を用いて伝えると、熱意が明確に伝わりやすくなります。
入社して頑張るという気持ち面だけをプッシュするのではでなく、会社の力になる存在と評価されるように意識した伝え方にしましょう。
社会人としてスキルや経験が浅いことは面接官も理解しています。面接では前職の経験を関連させて、「次の職場ではどうしたいのか」という熱い思いを伝えましょう。
伝え方としては、「~を頑張ります」や「~為に尽力します」等と抽象的な気持ちを伝えることは適切ではありません。
「○○万円の売上を上げて、御社の利益に貢献します」や「月間の顧客数を●●倍にして、売上に繋げたい」など具体的な数字を用いて伝えると、熱意が明確に伝わりやすくなります。
入社して頑張るという気持ち面だけをプッシュするのではでなく、会社の力になる存在と評価されるように意識した伝え方にしましょう。
3.前職と同じ理由で早期退職しないか
新卒入社の離職率が高いことは一般的であるにしても、新卒で入社した会社を3年以内に辞めているということは、理由次第では面接官にマイナスの印象を与えてしまいます。長く続ける意思をしっかりと伝えて、退職時のマイナス印象を払拭する必要があります。
面接時に前職の退職理由を聞かれることがありますが、理由を述べた上で、「辞めるつもりはありません」「長く続けます」と伝えるだけでは根拠が分かりません。
例えば、「新卒の時は将来像や目標がはっきりせず、曖昧な気持ちで就職活動をしていたが、社会人を経験してやりたいことが明確になった」という場合は、5年後10年後の将来像を通して、長期間仕事を続ける思いを伝えましょう。また、自分自身の努力で改善できる理由については今後の自身の姿勢を伝えて、同じ失敗を繰り返さないことを明確にしましょう。
面接時に前職の退職理由を聞かれることがありますが、理由を述べた上で、「辞めるつもりはありません」「長く続けます」と伝えるだけでは根拠が分かりません。
例えば、「新卒の時は将来像や目標がはっきりせず、曖昧な気持ちで就職活動をしていたが、社会人を経験してやりたいことが明確になった」という場合は、5年後10年後の将来像を通して、長期間仕事を続ける思いを伝えましょう。また、自分自身の努力で改善できる理由については今後の自身の姿勢を伝えて、同じ失敗を繰り返さないことを明確にしましょう。
4.転職活動の意図がはっきりしているか
転職活動で自身が何をしたいのか、何を目標にして転職活動をしているのかが不透明のまま転職活動している方もいますが、そのような人物は企業から見れば何一つ魅力を感じません。
「転職活動で何を叶えたいのか」「なぜその業界・職種を希望するのか」「将来的にどのようにどのように成長し、どのように会社に貢献したいのか」等、転職活動の軸を明確にしましょう。転職活動を始める際には初めに自己分析を行い、活動の軸がぶれないようにしておくことが重要です。
5.社会人として培った経験やスキル
学校に在学中しながら活動する新卒者と、一度は社会人を経験している第二新卒者とでは、アピールするポイントが違います。
当然ながら、新卒と同じ切り口でアピールしても面接官からの評価を得られませんので、両者の違いを知り対策することが大切です。
新卒と第二新卒のアピールポイントの違いは大きく下記の通りです。
新卒者の場合は学生時代の経験がアピールポイントになりますが、第二新卒がアピールすべきポイントは社会人になってからの経験です。前職で何を経験してきたのかを振り返り整理しておきましょう。
新卒者の場合は学生時代の経験がアピールポイントになりますが、第二新卒がアピールすべきポイントは社会人になってからの経験です。前職で何を経験してきたのかを振り返り整理しておきましょう。
2.よく聞かれる質問事項6つと回答例
第二新卒でよく聞かれる代表的な質問と回答例をお伝えします。実際の面接で回答する際は自分の経験をもとに、自分の言葉に置き換えて考えていきましょう。
①これまでの経験を踏まえて自己紹介をお願いします
前職ではどのような職に就き、どんな経験をしてきたのか、順を追って説明しましょう。あまり長すぎてしまうと面接官に伝わりにくいので、要点をまとめて説明できるように準備しておきましょう。
<回答例>
○○と申します。○○大学の経済学部を卒業し、2年間システムエンジニアとしてテスト業務や開発業務を中心に行っていました。未経験から始めた職業でしたが、システム開発がクライアントの役に立てる仕事であると実感し、よりユーザーの為にシステム開発が出来るようになりたいと思いました。要件定義・設計のスキルを磨きたいと考えましたが、現職では上流工程の仕事は少なく、携われる可能性は低いと判断し、退職を決意して転職活動をはじめました。
○○と申します。○○大学の経済学部を卒業し、2年間システムエンジニアとしてテスト業務や開発業務を中心に行っていました。未経験から始めた職業でしたが、システム開発がクライアントの役に立てる仕事であると実感し、よりユーザーの為にシステム開発が出来るようになりたいと思いました。要件定義・設計のスキルを磨きたいと考えましたが、現職では上流工程の仕事は少なく、携われる可能性は低いと判断し、退職を決意して転職活動をはじめました。
②退職した理由を教えてください
転職活動の中で鍵となる重要な質問が「退職理由」です。ここでネガティブなイメージを与えないように、注意して質問に答えなければなりません。くれぐれも前職の愚痴や不満を言わないようにしましょう。
例え退職理由が人間関係や職場への不満が原因であるとしても、ポジティブな発言に言い換えて答えられるようにしましょう。 また、退職理由を志望動機に繋げて話ができると、退職理由と志望動機に関連性が出て面接官が理解しやすい内容になります。
<回答例>
前職では保険の営業をしておりました。飛び込み営業が主で、中々契約を貰えず、売上目標に達成しない日々が続いていました。上司にも売上を達成するのが難しことを相談し、新しい営業方法を考え提案しましたが、「このやり方が会社の方針だから」と切り捨てられてしまいました。 営業方法が一通りしかなく、今後もこの仕事を続けることは、自分の成長に繋がらないと思い退職を決意しました。
次の職場には、自分の発言や意向をある程度汲んでくれる、風通しの良い職場を希望しています。 御社は創業が新しいこともあり、会社全体的に年齢層が若く、若い世代の発言を尊重し、チャレンジ精神あふれる社風であると求人を拝見して知りました。御社であれば、私の特性を存分に発揮できるという思いから、御社を志望いたしました。
前職では保険の営業をしておりました。飛び込み営業が主で、中々契約を貰えず、売上目標に達成しない日々が続いていました。上司にも売上を達成するのが難しことを相談し、新しい営業方法を考え提案しましたが、「このやり方が会社の方針だから」と切り捨てられてしまいました。 営業方法が一通りしかなく、今後もこの仕事を続けることは、自分の成長に繋がらないと思い退職を決意しました。
次の職場には、自分の発言や意向をある程度汲んでくれる、風通しの良い職場を希望しています。 御社は創業が新しいこともあり、会社全体的に年齢層が若く、若い世代の発言を尊重し、チャレンジ精神あふれる社風であると求人を拝見して知りました。御社であれば、私の特性を存分に発揮できるという思いから、御社を志望いたしました。
③弊社の他に選考を受けている企業・業界はありますか
この質問をされたら、「別の企業の選考を受けていると採用されないのではないか」と不安になってしまうかと思います。 就職活動で様々な企業の選考を受けることは、面接官も理解しているので隠さず正直に話しても問題ありません。 企業がこの質問をする意図は、応募している企業に一貫性があるのか、ただ純粋にどのような企業を受けているのか知りたい等のケースがほとんどです。
しかし、応募している業界や職種に一貫性がない場合は、「何も考えずに転職活動をしている」と思われるリスクがありますので、必要最低限の情報だけ伝えるようにしましょう。
<回答例>
メーカーの営業職を中心に、御社を含めて5社の選考を進めています。 そのうち1社は最終面接まで進んでいます。
メーカーの営業職を中心に、御社を含めて5社の選考を進めています。 そのうち1社は最終面接まで進んでいます。
④志望動機を教えてください
志望動機はどのような企業の面接でも、必ずされる質問なのであらかじめ自分なりの志望動機を考えておく必要があります。
「完全週休2日だったから」「給与が高いから」「知名度の高い企業だから」等、人によって動機は様々だと思いますが、ここで伝える志望動機は、「なぜこの企業でなければいけないのか」という他社にはない、企業独自の理由である必要があります。また、事業内容が志望動機と退職理由がリンクしていれば、一貫性が生まれてより良い志望動機になります。
<回答例>
御社を志望した動機は、仕事の評価制度が整っているという点です。 前職では明確な評価制度が無く、営業成績をいくら上げても、会社からの評価を受けられなかった為、仕事をしていてもやりがいを感じる場面がありませんでした。 しかし、御社では毎月の売上目標を独自のシステムで管理されており、社員の働きを評価する制度が整っていると求人を拝見して知りました。 仕事をしていく上で、評価される基準があることは仕事に対して何よりもモチベーションアップに繋がります。他社では曖昧になってしまいがちな評価制度を、明確な基準で運用している御社に惹かれて志望させて頂きました。
御社を志望した動機は、仕事の評価制度が整っているという点です。 前職では明確な評価制度が無く、営業成績をいくら上げても、会社からの評価を受けられなかった為、仕事をしていてもやりがいを感じる場面がありませんでした。 しかし、御社では毎月の売上目標を独自のシステムで管理されており、社員の働きを評価する制度が整っていると求人を拝見して知りました。 仕事をしていく上で、評価される基準があることは仕事に対して何よりもモチベーションアップに繋がります。他社では曖昧になってしまいがちな評価制度を、明確な基準で運用している御社に惹かれて志望させて頂きました。
⑤5年後、10年後はどうなっていたいですか
5年後、またその先の将来に任されそうな仕事を想定して回答し、何故その目標なのか理由も一緒に面接官に伝えるようにしましょう。この質問は応募者が明確なビジョンを抱き、長く続ける意思があるかどうかを判断する材料にもなっています。上手くアピールして、「長年働く意思がある」ことを伝えられるようにしましょう。
<回答例>
5年後の自分は、営業部のチーフとして営業部を引っ張っていけるリーダーになり、御社の売上拡大に貢献したいと考えています。 入社後まずは、実戦での経験を積みながら営業のノウハウを身に付けて、すぐに独り立ちできるように努力します。 その後は、新人の育成やチームの運営等を任されるようになりたいと思います。現場にも出て高い営業成績をあげつつ、チームの管理業務もできるリーダーを目指します。
5年後の自分は、営業部のチーフとして営業部を引っ張っていけるリーダーになり、御社の売上拡大に貢献したいと考えています。 入社後まずは、実戦での経験を積みながら営業のノウハウを身に付けて、すぐに独り立ちできるように努力します。 その後は、新人の育成やチームの運営等を任されるようになりたいと思います。現場にも出て高い営業成績をあげつつ、チームの管理業務もできるリーダーを目指します。
⑥弊社に対して質問はありますか
面接の最後に必ず聞かれる逆質問です。新しい職場に入ろうとしているわけですから、分からないことがあって当然です。ここで質問をしないと、入社意欲が低いと判断されてしまいます。しかしながら、何でも質問して良いわけではありません。企業ページや採用ページを見て分かるような情報を聞いてしまうと、企業研究や面接準備が出来ていないと判断されてしまう可能性があります。逆質問では、目の前にいる面接官にしか聞けないことを質問しましょう。
<回答例>
配属先の職場の雰囲気はどんな感じでしょうか?どれくらいの世代の方が活躍されていますか?
現場の社員の皆さんの一日の大まかなスケジュールを教えてください
御社で大きく成長する人材はどのようなタイプの方が多いですか?
今後、御社の主力となるサービスや商品はどの分野だと予測されていますか?
3.まとめ
以上が第二新卒での基本的な面接の質問事項と回答例です。面接中は社会人として基本的なビジネスマナーや、回答の受け答えから入社意欲をチェックされますが、重要なのは面接官にポジティブな印象を与えることです。話し方や立ち居振る舞いが丁寧で、ハキハキと明るい笑顔で接してくれる人物や、入社意欲があり動機が明確に感じられる人物は面接官からすると高評価を抱きやすくなります。
特に、退職理由に関しては発言がネガティブになってしまいやすい質問ではありますが、入社後にどうしていきたいのかポジティブな表現に転換して伝えられるようにしましょう。
第二新卒の募集はポテンシャル採用であることを意識し、発言と姿勢で思い切り自分をアピールして面接に臨みましょう。